マッサージ師の雑学日記

骨盤矯正について

整体や整骨院では相変わらず「骨盤矯正」が流行ってますね。

流行っているものの基本として「儲かるから流行る」という資本主義の原理があります。
いくら良い物（事）であっても、それが儲からないものであれば流行りません。


「原価率1割」と言われているサプリメントなどが良い例ですね。


骨盤矯正は、今から30年以上も前に、とある整体院で始めたのが徐々に広まったらしいです。
元祖と言われる人物を知っていますが、今はもう業界から引退しています。


私も一時期は骨盤矯正を習っていましたが、「骨盤矯正なんてインチキだ」という事に気づいてからは施術しなくなりました。


「骨盤の高さが違う」なんてよく言いますが、そもそも人間の体で左右対称な部分なんてありません！


手や足の長さ、目の大きさだって微妙に違って当たり前なのです。
アンドロイドのような精巧なロボットが出来ても、ひと目見れば「ロボットだな」と分かります。


何故かと言うと「顔のパーツが左右対象」だからです。
そうです、人間の顔は左右対称じゃないから人間らしいのです。
その事をふまえて、最近はロボットを作る時、顔のパーツを左右で少し変えるような事をしているそうですが。



つまり骨盤なんてズレていて当たり前なのです。
そのズレた骨盤で何十年と生きてきているのですから、それがスタンダードなわけです。


骨盤周りは強力な靭帯や筋肉で覆われています。
仮に矯正したとしても、10歩も歩いたら元に戻ります。


もし、矯正してそのままの状態を保てていたら、その人の体は構造的にヤバいです。
人間は歩くだけで、体重の1.2倍の重さが足にかかると言われています。
そんなに簡単に矯正出来たら、歩いているだけでいろいろな部分が変形してしまうでしょう。




手のひらのシワを伸ばそうと、たくさん擦ってみましょう。
一瞬シワは薄くなりますが、すぐ元に戻ります。
当たり前ですよね。


そうです、骨盤矯正は「手のひらのシワ」を消そうとしているのと同じなのです。
首や腰の矯正も同じような物です。



本当に矯正するのであれば、手術しかありません。

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